『ザッポス伝説』

| コメント(0) | トラックバック(0)

2011年新年あけましておめでとうございます。

卯年になりました。

ひさしぶりのブログです!

 

『ザッポス伝説』 トニー・シェイ著

~顧客が熱狂するネット靴店

~アマゾンを新刊させたサービスはいかに生まれたか

 

久しぶりにスイスイ読めてどんどん先が知りたくなる本。

みなさん、ZAPPOSというネット通販の靴屋さんを知っていますか?!

もちろんワタシもこの本を読むまで知りませんでした。

これまで読んだことのある、ビジネス&マネー本とはあきらかに一線を画した読み物。

それは、なぜか・・・

お金ではない「何か別の大切なもの」に対して貪欲に生きている著者の

世渡りが痛快でもあり、自分のこころに絶えず問いかけてくるものがあります。

いつのまにか、物語に自分の気持ちを重ね合わせていて、

「このとき自分だったらどうするだろう」と考えながら読んでいました。

 

自分の働いている会社のトップがトニーみたいな人だったら、わたしたち従業員はどんなに

happyだろうか、と真剣に考えました。

よく言われている「日本型経営の終焉」というのは、本当は違って、

ザッポスのように、理想とされるような会社はここかしこに日本的なスタイルを持っているように

感じます。仕事が終わっても、アフター5も休日も一緒に過ごしたいと思う同僚がザッポスには普通に沢山いるらしいのですが、日本もちょっと前までは、企業内部活動とか、社内旅行とか色々と

一緒に行っていたのですよね。日本は次第に西洋化し、西洋の進んでいる会社たちは、日本化しているのかもしれません。

なんか読んでいて、"日本式はまだまだ捨てたものじゃないじゃん"と妙な勇気が湧いてきました。

仕事をしていて、心も身体も元気になれる会社でありたいと常に進化を続けている著者の今後に大注目したいと思います。

まだ35歳!きゃっ!!!

氷川清話

| コメント(0) | トラックバック(0)

『氷川清話』 勝 海舟 

 

NHKの龍馬伝を欠かさずみているのと、

たまたま、この本の紹介をネットで読んだのとで、読み始めた。

紹介文によると、いくつかでている同名の本のなかでは、講談社学術文庫が

一番よい、と書いてあったのでそれを買った。

ほんの100年くらい前に生きていた人だからというのもあるが、

読んで感心した。中国のことを「国家を気にしない人民」というような表現をしていて

言い得て妙だな、と思った。

坂本龍馬は若くして殺されてしまったけど、この人もいつ殺されてもおかしくない

中で、長生きした。これもひとえに「運」なのだろうか。。

 

折りたく柴の記

| コメント(0) | トラックバック(0)

『折りたく柴の記』新井白石 著 桑原武夫 訳

 
昔、学校でこの言葉と著者だけは習った覚えがあったけど
言葉の意味は知らないままだった。
ちょっと調べたら、
「思い出の記」のような意味なのだそうだ。


ふとしたきっかけで読むことになったのだけど、
予想外に面白い。
徳川将軍にお仕えした数年を中心に書いているのだけど
将軍が代わるごとにその人を取り巻くブレーンのような人たちも
入れ替わるのは今の時代と代わらないのだなと思った。
そして縁あって将軍になった人というのはやはりなかなか立派な人格者なのだなと
思った。
江戸時代につくられたとされる"しきたり"や"風習"はこうして
カタチ作られていったのだということがよくわかってとても興味深かった。
けして「コレダ!」という正解があるわけではなく、新井さんのような博識家に
将軍が諮問しながら決定されていった様は読んでいて非常に腑に落ちる。


伝統というものに関して現代の私達は学校で扱い方について習わないので
自分で知るしかないのだけど、知ることはとても大切なことなのではないかと
最近感じ始めていたのでとてもいい勉強になった。
全編とおして著者本人の謹厳実直な人柄が文章ににじみでていて
現代の、今、読むのにとても心地がいい。
読みやすいのは多分、新井氏本人の記述を現代語訳した人が
いるのでその人がすごいのだと思う。

沈まぬ太陽

| コメント(0) | トラックバック(0)

『沈まぬ太陽』 山崎豊子著

 

これはひさしぶりにどっぷりはまった本でした。
思わず会社の上司に貸し出したほどです。

映画化が決まったあとに読み始めたのもあり、渡辺謙の顔がチラつきながら
読みました。

まず、私がはまった第一の要素は、ズバリ知り合いが登場人物の1人だということです。
誰かは明かせませんが、自分の知り合いが小説に出てくる、しかもほぼノンフィクション的にでてくるなんて滅多にあることではありません。
本人からも聞いたこともない色々な情報を初めて知り、ヘェーーと唸っておりました。
今度本人に会ったときは、色々と聞き出したいとたくらんでおります。

第二の要素は、会社と会社員の挙動が自分の会社にあてはめたときに想像しやすかったことです。
特に御巣鷹山の事故に関してのさまざまな局面は、非常にケーススタディ風に勉強になりました。

第三の要素は、舞台となる土地です。日本、イラン、ケニア、ニューヨークなど、興味があり、行ったことがある地域でストーリーが繰り広げられたこと。

最後に、これが一番大きいかったかもしれませんが、
主人公を通して、この世に生きる様々な日本人の生き様を伺い知ることができたことです。
主人公はそんな世界で生きている日本人を身近に感じながらも、自らが与えられた職務と責任から逃げず、逃れることもできず、全うしようとします。
職業選択の自由、住む場所の自由、思想の自由、な社会にあっても、ただ誠実に生きようとする人間は、ここまで、窮屈さと苦痛を長く経験しなければならないものか、と正直精神的には疲れますが、
たった一度の人生をどう生きるのか、どこまで自分だけで決められるものなのか・・・などなど色々考えさせられた小説でした。

企画書は1行

| コメント(0) | トラックバック(0)

『企画書は1行』 野地秩嘉

 

この方の書く文章は私にとってすごく読みやすい。

以前、JALの機内誌をボーッと読んでいて、オモシロイなあと思ったコラムの

書き手をみたらこの人でした。

この本もポンポン読める。

できる限り短く。思いを込めて企画書を書く。

という趣旨のこの本、仕事にも本当に役に立つ。

報告書やプレゼン資料もこの要領でやっておけば間違いないのであります。

1行の企画書自体がちょっとした宇宙なのではないかしら、と思わせるような内容で

オモシロイ。

なぜかわからないけど、元気がでてくる本です。

 

シャネルとストラヴィンスキー

| コメント(0) | トラックバック(0)

『シャネルとストラヴィンスキー』クリス・グリーンハルジュ著

 

読む前に予想していたのは、30歳代後半の二人なのでもう社会的名声を得たあとの出会いだし、シャネルのいるモード界とストラヴィンスキーのいる音楽界がもっと

描かれているのかと思ったのだけど、読み始めたらひたすら、

二人の主人公の心の内幕を綴ったものだった。とにかく二人の内面的な描写。

基本的に不倫の話しなので重かった。

作者が詩集を出しているだけあって、

また舞台がフランスということもあって描写にときおり詩的なものがおりまぜられていたけど、

良かった!とすごく人に薦めるほどの本ではないな、

と思っていたら、

最後の5ページくらいから最後についている二人のクロニクルが数ページ続くのだがこれが面白い。

クロニクルの書き方が上手いのだろう。

映画は観なくていいかな、と思っていたけど、衣装担当がカール・ラガーフェルドと知り、こちらもにわかに見たくなった。

ココを社交界に連れ出した女性、ミシア・セールについて興味がでてきた。本の中ではストラヴィンスキーのあまりよく思われていない女性として描かれていたので魅力を感じなかったが、クロニクルに紹介されていたのを読んでにわかに興味をもった。

この本はクロニクルだけでも読む価値あります。

 

 

 

マイ・フェア・レディ日記

| コメント(0) | トラックバック(0)

『マイ・フェア・レディ日記』 セシル・ビートン

新年のTVでマイフェアレディの映画をやっていましたが、

その映画の美術を担当していた紳士の著書です。

初めて彼の撮影したポートレイトをCDジャケットでみたとき、

その画の美しさに初めての感覚に襲われました。

おしゃれなのです。とにかくオシャレ。

そのときはまさか、この映画の美術をしているとは知りませんでした。

そしてまさかまさか、かつてのセシル・ビートンのイギリスの邸宅に

マドンナがガイ・リッチーと住んでいたとは・・・。

古き良き邸宅はそうやって時代の寵児が寵児オブリージ的に

代々受け継いでいくものなのかしら。。。とか勝手に感心しておりました。

エリザベス女王とかもよく写してたみたいです。

彼が撮る写真は独特の空気感があって、それが私の趣味にどんぴしゃなのです。

かっこいい・・・

 

話しはかわりますが、今年に入って新聞を珍しく熟読していて目についた記事があった。

都内の本屋に面白い本の配列をしていて、訪れた人は興味のおもむくままに手にとってみることができる、、、とあり、その中に松岡正剛という人の名前があった。編集のプロらしい。

すぐさま、ググってみたところ、彼のホームページがとても興味深い。

編集工学の研究所を持ったり、書評を書いたり。無料の編集講座もメールで受講できるとのことで早速受講してみたりした。

数日後、鳩山首相が本を28冊大人買したニュースが流れた。もしやと思ってよくみてみると、となりに松岡氏が。まさに「その」都内の本屋だった。

首相も日経新聞見て行きたくなったのだろうか。

しばらくは松岡氏から目が離せそうにない。

なにしろ千冊以上の書評(しかもひとつづつがかなり濃く、深く、長い)が掲載されているのである。

私は自分のこのサイトそっちのけでこの数日、この人にくぎづけでありました。

 

未来をつくる君たちへ

| コメント(0) | トラックバック(0)

『未来をつくる君たちへ~司馬遼太郎作品からのメッセージ』

立花隆、松本健一、関川夏央 著

 

小学生くらい向けにつくられた本だと思う。

これを読むチャンスがある子供は幸せだと思う。

でももしかしたら、いま、30代で読むからいいのかもしれない。

本の中で、情報を英語で受信するのと日本語でしか受信できないこととの圧倒的な違い、のような

件がある。

日本の第二次大戦前、大戦中は第二の情報鎖国の時代だったという。

国民は短波放送を聞くこともできなかったらしい。もっとも短波放送は英語が主だったので

内容がわかる人でないと意味がない。

短波放送を聞くことを禁止されている中で聞いていたごくわずかな日本人、それが昭和天皇だったそうだ。

彼は英語が理解できたので、日本が戦争で劣勢であることもラジオで聞いて知っていたのだそうだ。

作者のひとりは、英語を勉強することの必要性のひとつの例としてこの話しを書いていた。

「他人のいうことを鵜呑みにしない」ことと「沢山情報を入手すること」

「情報を正しく理解すること」

どれもこれも、抽象的で考えているうちにわからなくなってしまうが、

自分の普段の生活に具体的に置き換えれば、そんなに難しいことでもない。

魑魅魍魎のこの世界を生きていくのに、学校以外の"勉強"がとても大事だ、と本にあるが、

どういった勉強なのか、は言及がなかった。

それは自分で考えなさい、ということなのか。。。。。

 

ドラッカー入門

| コメント(0) | トラックバック(0)

今日はこれです。

『ドラッカー入門』万人のための帝王学を求めて

上田惇生著

 

日々会社でサラリーマンをしていると、学生の頃に思い描いていた

仕事のできる人たちとの切磋琢磨なんていうのはまるでおとぎ話の世界だけなのでは・・・

なんて思わず思ってしまう環境にかまけて、つい近視眼的な思考回路に陥りがち。

でも、この本を読んで、やはりそうじゃないと思える。

自分自身について勇気やヤル気がわいてくる。

しかも、長年の翻訳者自らの著書なので、ドラッカーさん本人の翻訳本より数段キレ味がよく

なにしろ読みやすい。ドラッカー著書よりドラッカーさが伝わってくるのだ。

 

悲しいかな、人間読んだそばから内容を忘れる。

だからまた読むと初めて読んだみたいにまた面白い。

こういう本を教科書というのだろう。

この国のかたち 一

| コメント(0) | トラックバック(0)

今日から、タイトルに本の名前をいれることにしました。

 

さて、『この国のかたち 一』 司馬遼太郎

 

ずいぶんフォントが大きいのが気になりますが、

とにかく読みやすくて面白かった。

著者が戦争を体験した22歳の自分に向けて書き綴ったものだそうだが、

数十年経ってみると、外国人の友人に向けて書いているような変化があるとあとがきにあった。

日本のすごさや、説明のし難さ、習性なんかは世界的にみると本当に説明がかなり必要だと思う。

自分のいる会社も外資系の中の日本支社という存在感をどう見せて生きていくか、

本当に難しく、常に考えていかなければいけないテーマだと感じる。

でもそんな今の時代が面白く、どこかわくわくしている。

 

プロフィール

望月アーモンド♀ 会社員。
趣味はアレコレ考えること。
読書・活字好きだが、読むのは早くない。
TVはあまり見ない。映画はたまに観る。
ビールは結構飲む。仕事が好きだけど、突然解雇されたらどうしようかと時々不安になるが今のところ良い解決策は見つかっていない。
今気になっていること:電子ブック

カレンダ

モバイル版

QRコードで、アクセス!
芋づる的活字録 QRコード