こんばんは。望月アーモンドです。
今回は、コチラ→
『ヨーロッパ退屈日記』伊丹十三
伊丹さんといえば、"映画監督"というイメージがまっさきに出てくるのは
わたくしだけではないと思います。
でもこの方、実に多才、多彩。
知ったときはビックリしました。
この本はそんな伊丹さんが1960年代に書かれた本です。
読んでいると、日本がまだ外国からの文化という風にふかれ慣れていない感じが
昭和っぽく、ノスタルジックな気分になります。
ヴァイオリンの腕もなかなかのものだった、伊丹さん。
以下の件りが好きです。
「・・でも、わたくしは声を大にしていおう。
楽器というものは愉しいものである、と。
そうして楽器というものは三、四歳の頃から習い始めなければならない、というのは
最も悪質なデマである、と。
職業的演奏家を志すのならいざ知らず、自分で愉しむ程度のことなら何歳になってからでも
遅くはないのだ。
・・・中略・・・
深く楽器を愛する心と、そうして根気を持った人なら何の躊躇うことがあろうか。
思うに楽器とはその人の終生の友である。
決して裏切ることのない友である。
わたくしは心の底からそのように感じるのであります。」
この言葉を小学生のときに私に言ってくれる大人がいたら、
私の楽器人生はもう少し違うものになっていたかもしれない・・なんて思いました。
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