2010年10月24日アーカイブ

広告業界の中心世代は30~40才台。

50才を過ぎて現業でバリバリも段々少なくなっていく。

我々の会社を取り巻くフリースタッフの間でも世代の壁はなかなか乗り越えるのは難しい。

わたしが現役時代にK社の仕事でお世話になったNカメラマンが目の障害もあり、日本そば屋を開業したと聞いたのは数年前。

CMカメラマンとしてのこだわりや感性を活かしたお店作りで繁盛していると聞いた。

 

当時私もお世話になった大手広告会社OGのAさんとメイクアップアーチストのYサンを誘って先週の金曜日にNサンのお店『日曜庵』を訪ねた。

ご夫婦で経営するお店の場所は葛飾柴又。営業は週末の金、土日の3日間(11時半から16時頃まで)。

今は亡き笠知衆の御前サマと渥美清の寅サンがやり合った柴又帝釈天の本堂の裏、川甚の手前の角を曲がったところがお店の所在地。。

スペイン風のピンクの壁の一軒家に木綿の暖簾が風にたなびき、立て看には『どうぞ』と。

落ち着きのある自然光の高い天井のフロアにはゆったりとした時間が流れていた。

店内小物、装飾品、印刷物、食器に至るまですべて店主のアイディア、デザイン。

 

元カメラマンの店主はすぐに我々を歓待してくれた。

広告業界にはほとんどアナウンスしなかった事、最初はカルチャースクールで蕎麦打ちを学んだ事、秋の新蕎麦のうまさは開発した貯蔵法で確保できる事、苦労を重ねながらようやく十年近く経って繁盛店になった事、好きな事を少ない時間で実現している満足感などについて話をしてくれた。

開店当初はお客様が入店するたびに『オイ、ホントにお客さんが来ちゃったよ』と奥様と目を合わせて不安がってしまったというエピソードが当時のN店主の緊張感をうかがわせた。

 

N店主お勧めの常温日本酒と出汁巻き玉子、板わさ、お豆腐(塩&オイル)、蕎麦がきをいただいたあと、粗びき蕎麦と鴨つけ蕎麦。美味かった。

品質にこだわり、かといって価格は抑えての店主の気持ちが十分に伝わるテーブルだった。

裏メニューの突き出し、デザートまでいただき豊かな気持ちでお店を後にした。

お店近くの山本亭でお茶を楽しんでから、Nカメラマンにとって天職はどっちだったんだろうか、なんて考えながら会社に戻った。

昭和の匂いをたっぷり含んだ帝釈天参道と共に、又来てみたい街がひとつ増えた。

今月初めに社内のHプロデューサーから社内オールメールでキャンプ開催の呼びかけがあった。ほぼ社内最年長者の私は今更キャンプも無いなと思っていたところ、Hプロデューサーから『JIZOサンは当然出席っすよね』と有無を言わせぬ発言。

小学生か中学生時代以来の1泊キャンプ(バンガロー)に参加してきた。

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神奈川県の津久井湖近く、道志川沿いのオートキャンプサイト。

定員20人のバンガローに社内からの参加者13名、ついこの間まで社内ディレクターだったKクン(実はこの企画の発案者)をいれて総勢14名の大世帯。

土曜日の高速道路は多少の渋滞も有り、3台の車に分乗して芝公園の会社を出発してから4時間近くかかって全員がキャンプサイトに到着した。

そこからは無礼講、自らの食べたいモノは自らで調理するをモットーに62歳から25歳まで男女14名の無目的合同合宿。

早速ダイジローシェフの指示の下、或る者は料理の下ごしらえに、或る者は火元の安定確保に、其々のポジショニングを見つけ出した。

JIZOは焼酎のお湯割りを片手に働く若者たちを眺めながら道志村の秋を楽しんだ。

夕闇が迫る頃タンドリーチキンやタコス、各種焼き物(バーベキュー?)、トン汁などが完成し、主催したHプロデューサーの狙い通りダラダラと秋の夜長を楽しんだ。

最年長の私はさすがに23時過ぎにバンガロー内で毛布にくるまったが、途中目覚めた2時ごろ、若者たちの話はまだ盛り上がっていた。

普段忙しい仕事中心の仲間たちが非日常の一宿一飯のバンガロー生活で新しい人間関係を作る、とっても良い事です。

会社生活ではなかなか知り得ない、各個人それぞれの魅力が伝わり、感じられます。

私にとっては62年の人生の中でかなり印象的な道志村の秋の夜。

参加者それぞれの人生の中でも忘れられない楽しい一夜となって、皆の記憶に残った事と思います。

 

今朝6時、目覚めたのは私が一番。近くの川沿いの道をウオーキングしてからバンガローに戻ってもまだ誰も起きてこない。そうだよねまだ皆が寝てから4時間も経っていない。

7時前にダイジローシェフが責任感からかお目覚め。早速火を熾す。

私も種火をもらって七輪に火を熾す、何十年ぶりでしょうか木炭で火を熾すなんて。

秋の朝の冷気の中で沸かしたお湯でコーヒーを入れる、普段コーヒーを飲まない私もうまいと思う。

キャンプ生活が長いダイジローシェフは様々な朝の料理を始める、私はひたすらお湯番。

そして8時、朝に弱いメンバー達を起こしに行った。

ここでもコンセプトに従ってダラダラとゆっくりの朝食。オムレツとは思えないオムレツやトースターで焼いたんじゃない炭火焼きのトーストを楽しんだ。

10時半過ぎに撤収開始、ここは仕事柄テキパキと完璧。30分で完了。

燃えるゴミをU字溝で焼却処理をするという大役を見つけ出し、十分に楽しんだJIZOだった。

今回のキャンプで燃える火の前で視線をおとすオトコの姿をいくつか見つけた。

哀愁、懐の深さを感じるシーンです。

 

撤収後は近くの立ち寄り温泉へ。私にとっては多少ぬるい湯でしたが、2時間のんびりと湯につかり、昨日からの体中の燻された匂いを洗い流す事が出来た。

姉キャンをもじって『兄キャン』という社内キャンプ、発起人のKクン、Hクン有難う。

14人の参加者の記憶に残る2010 Autumnになったはず。

記念マグカップまで作って盛り上げてくれた幹事の皆さんに重ねて Thanks a lot.

 

プロフィール

1948年生まれ、水瓶座、O型。
趣味
(読書、映画、テニス、ゴルフ)
ラーメン好きのオッサンです。

カレンダ

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