暖かい師走の午後、デパートに所用があり遅めのランチを兼ねてオフィスを出た。
Mデパートの近くで何か簡単にと思い、大好きな老舗ラーメンの共楽でワンタンメンと決めかけながら、銀杏並木が黄葉真っ盛りの昭和通りをブラブラと歩き始めた。
三原橋の信号を渡りながら、ふと以前一度だけ訪れた事のあるスワンカフェが頭に浮かんだ。少し歩いて行くと昭和通りに面した大きな開口部からは空席が2~3テーブル有る事が確認できた。
『本日のパスタ』(1,000円)はナスとベーコンのトマトソース、有機野菜のサラダ、焼きたてのプチブレッド2個、たっぷりのコーヒーor紅茶。質も量も大食いのJIZOにも大満足のランチでした。他にも自然卵のトロトロオムレツや有機野菜を沢山使ったサンドイッチ、ハンバーガーなどのメニューがあります。カフェの隣にはベーカリーがあり、焼きたてのおいしそうなパンが並び、こちらにもつい立ち寄りたくなる雰囲気です。
スワンカフェは普通のカフェとチョッと違います。お店を出た後の気分が清々しくなるのです。
お店の従業員に障がい者を採用し、積極的に就業の機会を作っているのです。運動能力や話し方に多少のハンデを持って生きていかねばならない彼らに健常者と同じ仕事を与え、彼らに自活できる自信を与えているのだと思います。ベーカリーでパン作りに励む青年もいればカフェで接客に励む女性もいます。
中でもとても体格の良い若いウエイトレスはお客様が店頭に現れると急いでエントランスの大きなドアを開けて『いらっしゃいませ』+スマイル、お客様が帰り仕度を始めると、ドアの前で待機し、大きなドアを開けて『ありがとうございました』。一生懸命に自分に与えられた仕事に励みます。
私がこのお店を出た後に清々しい気持ちになれるのは、なかなか就業のチャンスに恵まれない彼女達に健常者と変わらない、いやそれ以上の質の高いサービスを実践させて、彼女達に自信を持たせようとするこの経営者のマインドを目の当たりにする事が出来るからなんです。
健常者のおごりではないのですが、少しはお店の売上げに貢献できたかな、と言う思いも有ります。
大通りに面し、午後の日差しを浴びる店内は明るく清潔です。女性のお一人様率も高い。私にとっては利点ですが店内喫煙可なのは非喫煙者にとっては敬遠理由になってしまうかな。
大手のカフェチェーン店は価格も安く都内各所で展開していますが、銀座周辺でチョッとカフェでお茶でもという機会があれば是非ご利用ください。清々しい気分はしばらく持続します。
スワンカフェを出てMデパートまで銀座中央通を歩くと、アジア、中国からの観光客グループが歩道の真ん中を占拠して大声でしゃべっています。かの国の富裕層と言われる方々なんだろう。大手ディスカウント系外食チェーンや大手レンタルDVD店などでもたどたどしい日本語を駆使しながらアジア系の若者達が沢山働いています。多分人件費の安さが彼らをが積極採用させるのでしょう。
スワンカフェもアジア系の沢山の人々の活躍も現在のニッポン。
私はスワンカフェを応援します。
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