身近な公共工事

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100130_104916_ed.jpg何気なくPCの画面から目を窓の外に転ずると大きなクレーンがゆっくりと動いている。40~50Mはある大型クレーンが2基、角度を変えたり、回転したりしながら建築資材を吊り上げ、所定の位置に移動させているのでしょう。見あきない光景、ボーッと見ているだけであっという間に時間は経ってしまう。

私の自宅から歩いて数分のその工事現場は確か旧大蔵省の集合住宅跡地、古い低層の集合住宅が建っていたものが取り壊され、大きな更地になっていたのを見たのは一年くらい前だったか。あの広大な土地も国の借金返済のために払い下げて、民間デベロッパーの手で開発されるんだなと思っていた。

と言うのも都心から30分のJR駅に近いこの地区は駅前の大学、商業施設の周りが住宅地として非常に便利な立地にあり、まあまあのクラスのマンションがどんどん建っているからでした。すでに駅南口の広大な地区(元ニンジン畑)も市の巨大再開発の事業が始まっている。

あの広い旧大蔵省官舎跡地にどんな高層建築が出来るのか情報を求めて現場近くに行ってみた。大きな建築計画の看板には『公務員住宅建設工事』と書かれていた。(敷地15,000㎡、建築面積4,400㎡、延建築面積26,000㎡、推測するに6階建て300戸くらいか)

ウーム、公務員住宅か。駅から5分程度の好立地に高層の公務員住宅。経済合理性やそこに公務員住宅を造る必然性は財務省内で討議され、決裁されたのでしょうが、どうにも腑に落ちない。国家公務員住宅を辺鄙な地区に作れと言っているわけではないのですが、多分財務省が劣化した低層の公務員宿舎を先例に則り、新築、再開発計画を作り、国会の承認を得たのでしょう。今の時代に付加価値のある固定資産を有効に運用しようといういう考えは財務省には無いのかね。国有財産の処分で財源確保を図ろうよ。政権が代わって財源確保が叫ばれているのに、財務省の役人は政権の持つ課題解決に当ろうとは考えていないようだ。この再開発情報は正しく開示されたんだろうか?近くに住む私も看板を見るまで知らなかった。

疑問がわきます、今までは地元の議員も自民党でしたが、今度は民主党の議員です。もっと足元の問題を国政レベルに移す必要がありませんか。まあこの計画は昨年夏の選挙前に決まった話でしょうが。今回の建築計画の大義名分は景気の下支えの『公共工事』なんでしょうか。

長引く不況のこの時代、公務員は良い就職先と言われるのも分かるような気がする。

ちなみにクレーンの手前に写っている6階建ての建築物は民営化直前に完成した郵便局の職員住宅です。郵便局の新築工事に併せ職員住宅も同じ敷地内に作ってしまいました。

役人天国、ニッポン。

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コメント(2)

役人天国ニッポン??
ホントにそうですね(・・?)それに消費税の話も…公務員住宅…公共団地(県営・市営)みたいに収入によって家賃をもらえば…5%位どーにかなるのでは(・・?)誰か試算して下さい(^^)v

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