志のある店②  必勝軒@津田沼

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2000年10月に私は現在の住まいに転居した。4階の東側テラスからの風景は駐車場と駅に向かう幹線道路。ふと気がつくと幹線道路の向こう側に昼食時に行列が出来ている店があった。

2000年9月に開店した『必勝軒』だった。

古くからのラーメン専門店が注目され、『dancyu』などでラーメン特集が組まれ、注目の店が紹介される時期だった。netでもラーメンが語られるようになり、『ラヲタ』という言葉が生まれた時期だったと思う。

『必勝軒』もnetで紹介され始めていた。ラーメン好きの私にとってそんな注目店が近くにあるのならと、早速店頭の行列に並んでみた。今まで食べた事のない濃厚で新鮮なラーメンだった。

『魚介系豚骨』なのかどうか良く分からないが、出汁に使う煮干し、鰹節、昆布などの産地、銘柄を有名店になりかけた『麺屋武蔵』店主などが競い合う様がニュースになっていた。

『必勝軒』開店当初は若い店主夫妻で昼、夜営業をこなしていた、ここは開店時から自信の自家製麺、麺のうまさと独自開発のスープが店主の誇り。早朝からの麺打ち、スープの仕込み、昼、夜営業。

店主の名は小林サン。

本当に二人で頑張ったんだと思う。店は実家(テーラー)の1階の半分のスペース、ご夫婦の住居は2階。職住接近も良いところ。

『必勝軒』は美味い、という評判が立ち、千葉では有数の行列ができる店になった。2年目頃からかお弟子さんを入れて半端じゃない来店客に対応するようになった。ラーメン業界だけではないが徒弟制が残っているのです。店主の技術、接客、志を時間をかけて学ぶ(修行する)システムなんです。小林さんが永福町と東池袋で7年間学んだように。

店主は採用した若者をお弟子さんと呼びます。この10年で20~25人位のチャレンジャーが採用されました。小林サンはあるレベルになったら自主開業を勧めます、しかしその教育は半端じゃありません。まさに修行です。

この店の修行に関しては後日また書きたい事が沢山あります。小林サンの教育方法に関しても毀誉褒貶、色々とnet上でも語られています。

目黒屋@馬込沢、石橋@蘇我、この2店が必勝軒から独立したお弟子さんの店です。2店とも大繁盛店です。必勝軒を越えたとも言われています。

私は週に一度はお店に顔を出します、2週も行かないとないと小林サンは心配して自宅を訪ねて来ます、『どこかお体の具合でも悪くしましたか?』

盆暮に小林サンは永福町と東池袋の店主(師匠)に必ずご挨拶に行きます。近況報告とカリスマ達の生のコトバを聞きに行くのです。

志のある店①で書いた必須条件の一つ、店主が寡黙である事(一部例外有り)、例外は小林サンです。彼は饒舌です、しかし誠意が有ります。

津田沼駅南口から5分、一度行列に並んでみませんか。

店情報などは『必勝軒』で検索、イッパイ出て来ます。

 

 

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