昨日の午後、会社近くのホテルのラウンジで打ち合わせ後、少し気になる建物の前に向かった。
歌舞伎座が今月末で取り壊される。最後の四月公演は一日3部興行、役者さんも裏方さんも大忙しだ。
チケットは何カ月も前に完売だが、一幕見だけは当日発売。11時の公演を見るために連日7時半からファンが並んでいるそうだ。私が歌舞伎座の前に着いた時も18時20分の回の一幕見のチケットを求めて100人以上の方がもう並んでいた。チケット発売まで3時間以上は並んでいるようだ。
私は歌舞伎にはあまり興味が無かったが、永い歴史と芸術的な価値を日本人として共有する為に、2度ほど入場した事がある。舞台美術の色使いの派手さや簡略された美しさなど素人ながら感心した。
それよりも芝居小屋としての雰囲気がまだこの建物に残っているのが伝統文化であり、支えてきたファン、御贔屓筋の存在が大きいのでしょうね。
2013年春の新劇場の杮落しが楽しみです。
もう一つ気になる事があったのです。
歌舞伎座の左隣の『歌舞伎そば』が無くなってしまうのか、どこかへ移転するのか?
このお店はカウンターのみの小さな路麺店です。かなり高齢の旦那さんが体でリズムを取りながらかき揚げを揚げ、麺を茹で、冷水で締め、せいろに盛りつけてお客さんの目の前に置いてくれるまでのオペレーションを見ているだけでも楽しいんです。動きによどみが無いんです。
もちろんそばもツユの味も良いですが、お値段も良心的。多くのお客さんが頼むのが『もりかき』、揚げたてアツアツのかき揚げを旦那さんが4等分に割って、セイロの四隅にに乗っけてくれるんです。
安心しました、店頭に5月中旬からの移転先が書いてありました。
またあの見事なオペレーションを見に行ってみよう。
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