映像制作を生業にして40年以上。
映画(シャシン)は観ているつもりだが若い頃に比べると年間本数は落ちた。話題作を中心にこれは観とかないとね~を観てきたつもり。結果何度も予告編と評論家のメッセージに裏切られました。
60歳を過ぎて入場料が1,000円で観られるようになった、平日昼間に気軽に映画館(コヤ)に足を運べる。
シャシン、コヤ。同世代の映画業界人はプロの証しとしてこう云う。業界にしか通じ無い専門用語でトーシロとは違う自分を確認したいんだろうか。
私の会社の卒業生(?)、いや正式に言えば過去在籍社員が映画制作に深く関わり合っている会社で役員を務めている。その会社はCM制作と同じくらい、いやそれ以上のエネルギーを映画本編制作に懸けている。
民放局とのコラボや広告会社を中心とした製作委員会方式、配給映画会社との連携など見事なまでのコンテンツサプライヤーに成長したR社だ。
月に数回元OBのSクンに会うとR社制作の本編の最近作についてああでもない、こうでもないと素人並みの勝手な評定をしていた。
何回かは無料鑑賞券もいただき、有効に使わせていただいた。
そのSクンから『海猿』公開前の試写会入場券を頂いた、期間は一月以上ある。
一昨日、午後に時間が空いたので日比谷東宝本社の試写室にお邪魔した。
映画会社の試写室はせいぜい5~60人のキャパ、シートはゆったり。平日の午後でしたので席は10%程度の入り、ガラガラ。
ナイスな環境で初めての『海猿』を鑑賞させていただいた。
なんとなく前作がヒットしたのは知っていました、でも原作コミックスも読んだ事ないし、CXで制作したTVドラマも観た事が無かった。
2時間8分の最期の(?)大作は見応えがあった。
海上保安庁の支援を受け体育会以上にオス、オスと怒鳴り合う雰囲気は如何なものかと思いますが、日本的エンタテイメント映画としてはしっかりと作られた映画です。
実写では表現できない世界をCGIで創作するするのが現在のハリウッド映画の主流だと思うが『海猿』でも日本国内スタッフだけでここまで出来るようになったんだとビックリした。
私が国内作品全てを観ている訳ではありませんが。
またキャストが良い、伊藤英明さん、加藤あいさん。お二方の演技力に何の期待もしていなかったからなのか好演が光りました。監督がすごいのでしょうね。
佐藤隆太さん、もう少し抑えた演技も勉強しよう、鶴見辰吾さん、ナイス悪役です。
水中撮影、特撮監督頑張りました。
観終わってSクンにメールしました、『期待もせず初めて観たが、良いキャストとスタッフに恵まれ、良い映画になっている。興行の成功を祈る』
Sクンからの返信は『ナニ~初めて観た?帰りにツタヤでレンタルして前2作も観ろ!』
東宝の試写室では2D(フツーの映画)で観ましたが9月18日からの一般公開は3Dだそうです。興行的には入場料も200円アップするし流行りの3Dでの公開はマル必なのでしょう。
撮影段階では3D仕上げを予定していなかったんですよね。3D公開がどちらのご判断か分かりませんが2D公開でも十分魅力ある仕上がりになってます。あえて仕上げ段階でのナンチャッテ3Dで表現があざとくなって羽住監督が描こうとした魅力が伝わらなくならない事を祈ります。
そしてCXサン、東宝サン、R社さん、本当に最期ですよね。
その信頼関係は譲れませんよ。
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