乾いた下品な笑い声は必要なんですかね。

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最近のTV番組を観ていると出演者のテンションを上げるためか周辺スタッフの笑い声を公然と取り込んでいる。

顔の見えないラジオ番組ではもっとアカラサマ、笑い専門のADなのか放送作家アシスタントみたいなやつがメインパーソナリティーに相槌を打つのと同じように意図的に笑い声で場を盛り上げようとしている。

ほとんどのお笑い系のパーソナリティーはスタジオにいる笑いたがりの放送作家(?)に向かって受ける話をする、何せ彼らは笑ってナンボ、たいしたネタでもないのに笑いまくる。笑いの質はレベルダウンだな。

局アナやお笑い系以外のパーソナリティーに局アナのアシスタントがついて『ハイ、ハイ』と相槌を打つのも構図は同じだ。

しかしお笑い系の出演者の場合は聞いてて不自然、スタジオの現場はこうしたスタッフの工夫がないと持たないのか。

メインのパーソナリティーはこうしたお笑い安全圏内にいないとまともな番組構成は出来ないのか。笑いの本質はもっと違うところにある、視聴者を喜ばせる、笑わせる勉強なんかしないのか。

俺たちは落語をやってるわけじゃないですよ、と彼らから反論も聞こえてくるな。

ノリですよノリ。おっさんには理解できないのかな~とね。

 

数週間前あるCM撮影で大手撮影スタジオに行った。

ロビー玄関付近が何時もと違って何となくざわついている。そこへ若手大物タレントが扮装してTVカメラ前に立った。日常的な空間で一人でカメラ前に立ちディレクターに指示された通りのギャグを言うのだ。

『ヨーイ、5、4、3、・・  』 (派手なアクションでキュー出し)

若手タレントがアクションとセリフを言い始めたらカメラ前にいた多分ADが突然大きな笑い声を上げた。

見物するでもなくそばにいた私はおかしくもないのにゲラゲラと笑う若者を観て不思議な感覚に襲われた。

確かにADが黙って下を向いてたら役者はのらないでしょう。

でも君たちの笑い声は不自然、とって付け、下品。

ディレクターにオマエラゼッテー笑え、と厳命されているんだろうね。

だからあんな乾いた下品な笑い声になるんだよ。

人を笑わせる、笑いを取るって難しいモノなんです。それは演ずる側のモンダイです。

その役者に笑いを取らせる為に笑う準備をして待っている仕事なんて悲しい仕事だね。

 

言い方を変えれば製作者側が出演者に阿ってどうする、有力事務所の大物タレントに迎合する事が君たちの仕事ではないと思う。

 

 

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