積水ハウス。2010年で創業50周年を迎えた住宅メーカー、業界シェアもトップ。1兆円企業。
日本を代表する企業、日本を支える大企業と言っても良いだろう。
大阪の企業、企業文化も関西風?なんでしょうか。
私は現役時代、東京の広告会社を中心に仕事をしていたので『積水ハウス』の広告作りに関係している方は誰も知らない。
でも最近何回か『積水ハウス』のCMを観る度に、良いな~と思う。
♪~
春の日、夏の夜、 花 月 雪
この星 この時の 秋も冬も今も
美しい命 みな溢れて生きる
(意味不明スキャット) 積水ハウス
『家路が幸せならば 人生は幸せだと思う』(スーパーインポーズ)
この街に この家に 心は帰る
家に帰れば 積水ハウス ~♪ (原曲作曲 小林亜星 原曲作詞 羽柴秀彦)
最近良く観る『企業篇』だ。商品の事は何も言わない。家路を急ぐ色々な家族の肖像をドキュメンタリーっぽく捉え(良いカメラマンです)、コピーも秀逸。
また曲が良い。昔から聞き覚えのある曲。さすが亜星さんだ。亜星サンと羽柴さんのコンビは昭和の歌謡史を作ったといってもおかしくない方たちだ。
村上ゆきさんの透明感がある歌声も素敵だ。
ナレーターも昔は確か森本レオ、最近は違う方のようだが下條アトムや槙大輔など大物ナレーターも使っていたらしい。
『企業篇』はドキュメンタリータッチのCMだから有名出演者は一人も使っていない。(他の商品広告は天海祐希サン、毛利衛サンなど有名人も出演している)
『企業篇』は商品を語らず、有名な出演者も無し、画面と音楽、コピーで観た者を心豊かにする広告。演出的にも良い編集、良い味出してます。沢山のオカズをうまく調理しています。
クリエイティブディレクターとして、こんなに素晴らしい仕事が出来るなんて、何と幸せなんでしょうか。
私が現役時代だったらあなたを訪ねて行きたかった位です。一緒に組んでいるCM制作会社のプロデューサーも大変でしょうが、やりがいのある仕事、良い仕事だと思います。
また最終的に広告の品質、価格に承認を出された広告主の志の高さに敬服いたします。
宣伝部の皆様、担当役員、社長の皆様の品格がこのCMを作ったのだと思います。
住宅を買う消費者は何の基準で住宅メーカーを選ぶのだろう?
沢山の理由の一つにそのメーカーの品格があると思う。
人や家族を大事にする思想、文化がある会社の商品なら信用できる、買ってみたい。
他社より秀でた性能や機能を押し付けがましく言われても、消費者は多分反応しない。
何故か分からないが有名タレントを並べてオチャラケをやられても、消費者は多分反応しない。
だって買うのは新車5台分くらいの半永久に使う耐久消費財なんです。
誠実さ真面目さが判断基準の重要ポイントになると思いますね。
私はしがないマンション族ですが、これからの戸建て住宅購入予定者の心理にはボディーブローのようにズシンと効いています。
マーケティング的な理屈にもかなった、心温まる良い広告だと思います。
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