エンドロール

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昨日、昨年まで弊社在籍CMディレクターの結婚式、披露宴が有り横浜馬車道にある披露宴会場に急いだ。

カップルは30代後半、酸いも甘いも知り尽くし、ついに見つけたベストハーフだ。

 

私には流行りの結婚式場での経験が最近無かったせいか、最新結婚式ビジネス事情が見えてきた。

披露宴のプログラムなるモノを見ると終盤にエンドロールなるアイテムが~?

映画のエンドロールは分かるが結婚披露宴でのエンドロールって何なの?

 

この式場は全てをショウアップするのに心を砕いて下さっているらしい。

新郎新婦は披露宴会場外のどこかでメイク着付けを行い、白いオープンカーでそこらを巡回してから式場に到着する仕掛け。我ら招待客はエントランス前で新郎新婦を出迎える。

この辺から何かヤラセクセーナ~、いやいや今日はめでたい結婚式。

建物の上部には立派なチャペルがビルドイン、ステンドグラスっぽい壁面と照明のコントロール、外人牧師、人数は少ないが聖歌を歌う合唱チーム、これだけは本物のパイプオルガン。

演出的には充分満たされている。

特に式の最後に誓約を終え、おとされた照明の中、雪に見紛う金の紙片がハラハラと天から舞い落ちてくる。

会場からは思わず、エーっと歓声があがる。

何処の教会にもそんな仕掛けは無いよ。ずいぶん結婚式に出席したけど初めてだ。

 

それから会場を移し、80名弱の皆さんと披露宴会場でパーティーです。

元上司のスピーチも後輩Dr制作によるカップル紹介ビデオも秀逸だった。

披露宴プログラムは新郎父、新郎による謝辞の後、エンドロールという気になるアイテムの時間だ。

 

何と約3分、出席者の名前がまさに映画のエンドロールさながらに下から上にワイプされていく。

その下画は何と3時間前に終わった結婚式の実況ビデオ。

横浜馬車道をオープンカーでパレード(?)する二人、エントランスで迎える私達。

式場に入って来る花嫁と父上、神父のお祈り、宣誓、指輪交換、誓約書署名、二人のキッス(2カメ切返しあり)、クライマックスは例の天からの降雪シーン。

ここまでショウアップして今の結婚式ビジネスは出来上がっているんだ。

披露宴が結構ゆったりと3時間近くやっていたのもうなずける。その間に担当者がPCの前でビデオの編集作業をしてくれたんだ。

1年前に式を挙げた列席者によれば、最近の結婚式場ではコストはかかるが当たり前のサービスになっているみたいです。

 

物的証拠とは言いませんがその時の瞬間を映像で捉えて保存する。

私らの時代はあの誓約、指輪の交換でその責任は頭の中に刷り込まれていた。

互いの信頼関係はどんな手法を以ても同じだと思いますが、あまりのショウアップにそこまでしなくても、ビデオで残さなくとも人を信じる事は出来る筈、式場ビジネスの過熱ぶりに少々価値観の差を感じてしまうJIZOでした。

 

帰宅後、引き出物の中には結婚式の最後に全員で撮った集合写真が入っていた。

こんなところにも時間を価値に変えたサービスが埋まっていた。さすがです。

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